新しい技法で

今日午前中で、制作中の版画の彫りを全て完了した。

今回は、版木6枚の12色摺りの予定である。

明日から摺りの作業に入ろうと予定していたのだが、この作品は今までと違った新しい事をやってみたいと前々から思っていた。

この間下田へ行った時に観た版画の作品が眼に浮かび、一つのヒントと云うか閃きが出て来た。

主版へ色をつける前に、主版の凹凸を作品に表わす方法で、主版の上に湿した和紙をのせ、和紙にこの主版の凹凸を浮かべてみたら、どんな作品が出来るだろうか・・・と思いついた訳である。

この為、午後から、試してみる事にした。

湿した和紙を主版の上にのせ、霧吹きで湿気を与えた後、上から押して主版の凹凸を和紙に写した。

しかし、手で押したりしまってあった木魚を叩く棒を出して、これで叩いてみたが、中々旨い具合に和紙に凹凸が付かない。

そこでホームセンターに出掛けて、観光地のお土産屋などで売っている肩叩きを買って来て、これで叩いてみた。

これだと、叩くところがクッションになっている事からはっきりと凹凸が出た。

明日はどうやって色着けをするか、色々と試行錯誤してみようと思っている。

どの様な作品が出来るか楽しみである。