インパール作戦

15日夜7時30分からNHKで終戦記念日特集として「インパール作戦」が放送され、昨日再生して観賞した。


これは太平洋戦争で最も無謀な作戦と言われたもので、雨季を外して15日間の短期決戦が4ヵ月近くかかり、しかも3万人以上の死者を出した当時のビルマからインド北部にあるインパールへの470kmに及ぶ死の行軍と、これを作戦指揮した軍上層部の記録を綿密に調査し放送したものである。


作戦を正当化し強行した牟田口第15軍司令官中将と これに仕えた斎藤書記官の記録が戦争の悲惨さを生々しく訴えていた。


中でも、参謀会議の中で「味方5,000人の被害を出せば一つの陣地は落とせる」と話した上層部に強い憤りを感じたと記録されていたが、憤懣やるかたない気持ちとなった。


兵站が絶たれビルマからインパールに向かうまで2000m級の密林を超え、インパール前で12,000人の死者を出し、やっと撤退を決意するも帰還時には飢えや傷病者で18,000人もが死んだと言う。


激しい濁流を渡河出来なかったり、白骨街道と言わしめた死体の山を乗り越え、天皇陛下万歳ではなく父母の名を叫びつつ自害した者や、人肉を食べて生き残った当時の兵士が語るおどおどしい体験談。


今まで何も語らなかった現在96歳で存命中の斎藤書記官が放送の最後で「悔しいけど兵隊に対する上層部の声を知って欲しかった」と話したのには胸が詰まった。


この番組を観て戦争の悲惨さを改めて認識するとともに繰り返してはならないと大声で叫びたかった。

是非下の放送を観て欲しい。