掘り進み版画

暫く手に付かなかった掘り進みによる新作版画の最後の彫りも昨日までに終わっており、今日仕事から帰って来てから摺りを行った。


朝、会社に行く前に4回目まで摺り上げていた和紙を湿しておいたのだが、湿しては摺りを何回となく繰り返していただけに和紙そのものがベロベロ状態となってしまっている。


この状態で版木に乗せてバレンで抑えると、和紙に皺が出来てしまう恐れがある事から、バレンでの加圧は慎重に進めければならない。


今回の作品はある滝をモチーフとしたのだが、激しい勢いで落ちる水滴を表現する為に、ルータを用い細かな穴を数十カ所彫りこんでみた。


しかし、実際に摺ってみると、穴の中に絵の具が染み込んでしまって水滴に見えない。


3枚摺ってみたが巧くいかないので、今日の作業は中止し、再度ルータで彫った穴を大きくすると共に、数も増やして見る事にした。


残り2枚となってしまっているだけに、何とか巧くいって欲しいものである。