愛宕山

10日ほど前、M市の図書館へ立ち寄った際、
桂枝雀の落語のDVD二枚のほかに、
桂米朝の「愛宕山」と言う演題のDVDも借りてきた。


この間の日曜日早朝に再生してみたところ、
米朝の一番弟子である枝雀の「愛宕山」の方が断然面白いのである。


京都の旦那衆が芸子衆を連れて愛宕山へ遊山(今で言うハイキング)に
出掛けるのだが、この時大阪でしくじった太鼓もちの一八・茂八も誘う。


噺は、この一八・茂八の山行きや愛宕山へ登った後のカワラケ投げ、
それに投げた小判を谷底まで拾いに行く場面など、
最初から最後まで笑いの耐えない演題で、
しかも枝雀の場合にはこの時の身振り手振りが一層笑いを誘い、
枝雀の演目の中でも五本の指に入るのではないかと思うほどの噺である。


しかし、枝雀と比較すると米朝の方は、淡々と話しを進めているだけで
盛り上がりに欠けていて、どちらが師匠なのかと思うほどであった。


こんな風に同じ演目を聞き比べて見るのも面白いものである。